【登場人物紹介】吉岡輝也

登場人物紹介輝也.

吉岡 輝也(よしおか こうや)

1902(明治35)生~

 黒澤修吾、吉岡らくの長男。幼少時、らくの暴力により、視力を失った。
 5歳のころから才神アキにより妓楽(唄詠、歌舞等)の英才教育を施され、上海・湖南楼の「看板娘」として日中双方の大物より寵愛を受けた。中国名は「仙輝煌」。湖南楼の得意客である梁文秀に片思いをしていた。時の民国政府と日本政府の裏取引の対価として来日。輝也は白河川修の下、陸軍士官としての教育を受けることになった。
 共に白河川の下で暮らすことになった桂木拓真の義兄。来日するまでは盲目で、常識や人間関係を築くことに長じていなかったが、拓真と暮らすうちに、徐々にそれらを身につけていくことになった。
 孝子とは陸軍幼年・士官学校の同期。孝子の正体を知る唯一の同期として、いろいろを世話を焼いている。(ちなみに孝子はそのことを知らない)

 元来の世話焼き。「面倒くさい」といいつつ、実際に面倒が起きることはもっと嫌なので、表に出る前に片づけてしまうタイプ。湖南楼を取り仕切ったのは母親が正気ではないと理解していた息子の姿であり、雄一郎を何かと庇うのは、それができるのは自分しかいないとわかっているから。裏工作が得意そう。
「家族」というものには敏感かもしれない。輝也のなかで家族とは拓真のことであり、母楽弥、父黒澤のことでは断じてない。父については(大人になってから一定の理解はするものの)それこそ「生理的に無理」な状態になっている。母親のことは救ってやりたいけれど、自分には何もできないことを理解しているので、結果的に母を救ってやれる人間の手助けをするという役に回っている。

【作者雑感】
なにがどうしてこうなったのか一番わからない子。
かすかに覚えているのは、「吉岡」はそのとき大河ドラマ「武蔵」に出てきた吉岡道場の名前から取った気がする。桔華・拓真軍営の対抗馬として敵キャラ筆頭だったはずが、今となっては、もはや作中無双状態の久坂廣枝に人知れず立ち向かっている唯一の頑張り屋さんになっているのはいったいなぜなんだろう。
「もともと女」の設定もどこから来たのやら。たぶんそのころ「人間と動物の違いが感情で、それは本能と結びつかないものだとしたら、その最たるものが『愛情』で、本能として異性を愛すること(直接生殖活動につながるもの)に限定されることはないんじゃないだろーか」みたいなことを考えていた時期があったので、たぶんそれに由来しているんじゃないだろうか。つまりね、「好き」の相手が同性でもいいじゃない、それがあなたの本心なら、みたいなのを人生で初めて真剣に考えて、肯定的に捉えていたのだと思う。いろんなものを見聞きした高校3年の時だ。
気が付けば「女として生まれて男として生きることを選んだ」孝子と、「男として生まれながらも、女として生きることを強要された」輝也という面白い対比ができて、桜花の世界観が二乗くらいの勢いでどーんと広がった、よーな気がする。

歴史を俯瞰して人間には3つの種類がいる。

1、時代を動かす人。
2、そのきっかけになる人。
3、それを見届ける人。

輝也は3。古巻と同じ、「見届けるもの」。
その人に与えられた役割は、その人間が好むと好まざるとには著しく関わらないと作者は思っている。

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2012/04/05(木)
from kanayano

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